以前に巻藁矢のDIYをした記事を書いていて、ありがたいことに見て頂いてる方が多いので、その続編です。
巻藁矢の修理が必要に
その後、大会の出店の弓具店で、別の巻藁矢を買いました。今度はそちらの筈と矢尻が取れたというので、修理するのに合わせて、また、DIYをしてみようと思いました。
巻藁矢をもう1本追加で購入しました。自宅用と学校用にあると便利なので、まあまあ折れることもありそうなので。昨年作った水色の矧の巻藁矢は使えています。
前回の記事で、矧糸のコーティング剤に、独学でエナメル塗料に行きついて、エナメル塗料でのDIYを紹介しました。
今回、竹矢を矯め直しをお願いする機会があって、矢師さんにお聞きしたら、ウレタン系の塗料を使っておられるとのことでした。商品名までは教えて頂かなかったのですが、ヒントを頂きました。
ググると、ウレタン塗料で矢を矧いでいる記載があるブログも見つけました(Yahooブログで今回みたら閉鎖…)。他にはカシュウとかでしあげているブログもみました。
ウレタンニスですが、おそらく、ルアーとかに使うのでコーティングすればかなりきれいに仕上がると思います。
こちらのブログでは、カーボン弓を塗りなおしている紹介があります。竹弓を使っているので、私はしないですが、ここまできれいに弓が塗れたら、いくらでもオリジナル模様とか作れそうですね。
本当にすごいので、一度是非見てみてください。
ところで、ウレタン塗料と言えば…、そう、私は、実はウレタン塗料でDIYをしていたのでした。
もしかして、この鉛筆立の時につかった塗料が使えるのではないか…、と思ったのですが、こちらはつや消しでした。矢の矧糸はやっぱりツヤありで仕上げたいので、購入することにしました。
ルアー用で紹介されているものほど本格的ではないですが、水性ですし、弓道の用途では十分かなと思いました。的矢用にはもう少し本格的にルアー用のものを使ってみても良いのかもしれません。
また、一番懇意にしている弓具店さんにお聞きしたら、矢の矧糸は木工用ボンドで、何回か塗って、その後塗料を使っていると教えてくれました。結構時間かけて何回もするので大変ですよ、と言われました。
結局のところどうするかわからなかったので、試すことに
もともと高校生時代の趣味みたいなDIYだったので、せっかくなので、いろいろ試してみることにしました。
糸を矢に巻いて、どれが良いか試すことに
糸を矢に巻いて、どれが良いか試すことにしました。
今回は、木工用ボンド、ウレタンニス、エナメル塗料、マニキュアのトップコート、で試すことにしてみました。
まずは木工用ボンドです。
ぬってみると少し色が濃くなります。色が濃いものはさらに濃くなります。
右の3カ所が木工用ボンドです(後のコーティング用の下地として3カ所に塗っています)。少し糸の色が濃くなっています。
マニキュアのトップコートを使ってみます。
マニキュアのトップコートを使ってみます。100均で買いました。
これは、塗ったすぐにかなり、濡れたように濃い色になります。
乾いても濃くなったままでした。
エナメル塗料を試しました
エナメル塗料は、直接糸にぬると、やはり濡れたように濃くなりますが、トップコートよりはましで、過去の実績でもそんなに濃くならないことを知っています。
塗ったすぐは、あまりよくわかりません。
トップコートよりも、色の濃くなる加減がましな感じもします。
ウレタンニスです
つやありのウレタンニスを購入しました。
ウレタンニスは、粘性がないので、同じように塗るとかなり下に垂れています。
ウレタンニスもトップコートのように濡れたような色になってしまいます。
塗料の中では一番粘性がなくさらさらなので、余計にそんな感じがします。
三つを比べてみます
塗った直後です。
乾いた後です。上の左からトップコート、エナメル、ウレタンです。
下は木工用ボンドです。
直塗りだと、塗料系はやはりエナメル塗料の方が変色は少なそうです。
ただ、木工用ボンドとエナメル塗料を比べると、木工用ボンドの方が、まだ変色は少なそうです。
木工用ボンドの問題点
さて、木工用ボンドが一番変色が少ないのですが、木工用ボンドだけでは問題があります。
水をかけると、このように変色してはがれてしまうのです。水に弱いので、コーティングが必要です。
木工用ボンドの上から塗る塗料はどれが良いか。
今度は木工用ボンドの上からそれぞれ塗料を塗ってみます。
トップコート
トップコートは、ボンドの上からなら変色しません。
↑これは、ボンド+トップコートです。
下の方は、右半分ボンド塗ったものです。左は糸そのものの色です。
ボンドの変色の程度と同じです。
エナメル
↓次はエナメルです
↑ボンド+エナメルです。
下の方は、右半分ボンド塗ったものです。左は糸そのものの色です。
エナメルも変色しませんでした。
エナメルは、直塗りでもこの程度という実感です。
ウレタン
ウレタンも変色せずでした。
ちなみに、右がウレタンの乾いた後ですが、ウレタンはサラサラなので、厚く塗ると、下側にだまになって乾きます。
一応試した和紙に対するコーティング
和紙の方にボンドを下地に塗るのがよいのか試してみました。
和紙の方は変色しないので、どちらでも良い気がしました。
糸バージョンと厚みの雰囲気を同じにするために、塗って仕上げてみることにしました。
最後に、耐水実験
水に約1分さらします。
木工用ボンド
先ほど紹介した通りです。
トップコート
周囲のボンドが変色していますが、トップコートの部分自体は大丈夫です。
エナメル塗料
同様に周囲のボンドは変色していますが、エナメル塗料の部分は大丈夫です。
ウレタンニス
真打のウレタンニスですが、これも大丈夫なようです。
結論をいうと
木工用ボンドを下塗りすれば、変色はかなり防げることが分かります。
結論から言うと、
安くあげるならトップコート(ダイソーで100円です)
回数少なくならエナメル塗料(300円くらい)
よりキレイに仕上げるならウレタンニス(900円くらい)
という感じでしょうか。
なので、せっかくウレタンニスを買ったので、今回は木工用ボンド+ウレタンニスで行こうと思います。
さて、次は実際に矢を矧いでみます。