竹弓で麻弦で引いていますので、弦の管理に「まぐすね」をよく使います。俗に「わらじ」と言ったり、漢字だと「麻天鼠」と書くようです。麻弦を使っているので、弦はよく切れるので、切れ弦のストックは大量にあります。今日はその切れ弦を使った「まぐすね」の作り方の紹介です。作り方については、だいぶ昔に作り方を習って、自己流のアレンジが入っています。最後にYouTubeにアップした動画も紹介しています。
これを見たら、なんじゃこりゃ、という感じだと思いますが、木材に釘を3本打っている、自分なりに作成した、まぐすね作成用の道具です。4年ほど前に作っていて、久しぶりにひっぱり出してきました。この釘を打ってある道具、別に無くても作れます。あれば便利です。
これは、アイキャッチ用に完成後撮影しましたが、弦は今回は3本分くらい使ったでしょうか。厳密には、中仕掛けから末弭までの部分が長いので、その部分が3本と、本弭側が1本と、最初の輪っかの部分の弦が必要でした。まあ袋一杯に切れ弦があるので、何個でも作れますが…。私は切れ弦はそのままお湯につけてほぐしたりせずに使っています。元々の弦についていたくすねも利用したいからです。私はさらに完成後に写真にあるようにくすねを足しています。
では、さっそく作り方の説明です。
最初に適当な長さの弦で二重の輪っかを作ります。これに、横に弦を編んでいきます。中央に端が来るようにして、最後にこれを引き絞ります。
まず、弦輪のついた弦を先ほどの二重の輪っかに編んでいきます。この弦輪はなくても良いですが、完成後、ひっかけたりするのに便利です。繰り返しになりますが、使える部分が末弭側の方が通常長いのですが、このひっかけたりする部分を青くしたいので、ここだけ本弭側を使っています。これを赤か白に、好みで変えられます。
完成が楕円形になるように序盤は折り返し幅を少しずつ増やして、半円形にしていきます。
弦が無くなってきたら、端が後ろ側に来るようにします。ここで中仕掛けを切っていますが、これは編みやすかったから残しただけで、最初から切っていても問題ありません。
継ぎ足す弦は、末弭側の方が便利なので、中仕掛けの上で切って、弦輪もいらないので、切ります。
継ぎ足すスタートも、裏側に端が来るようにしておいて編み始めます。あとはどんどん編んでいきます。
途中しっかり締めながら作らないと後からは締めにくいので、しっかり締めながら編んでいきます。この辺が釘パーツがあると便利ですが、釘パーツがない場合は実は編む作業が簡単になる場所があるので、どちらでもメリットがあります。
さて、中盤というか、後半の半円に絞っていく前くらいで、いったん大元の輪っかを少し絞ります。これは、半円を形成した後、輪っかが大きめに余っていると、最後に引き絞るのが結構固いので、この辺で一回形成しておきます。これでも固いので、ペンチを使っています。で、たいてい勢い余って引きすぎてしまいます。動画では引き込んでしまって戻しています。
さて、このあたりになると釘パーツは不要です。釘パーツがないと、編むときに、実は片方の方向は元の二つの輪っかの間に降ろすだけで、編めます。その場面のキャプチャですが、わかればよいのですが…。反対方向は隙間を通す必要があります。
1枚目が編みあがったところですが、先の方が尖がっています。で、最初の輪っかを引き絞ると2枚目のように縮みます。
反対側も引き絞ります。
最後に形を整えて、引き絞った弦を結びます。余分な部分を切っていきます。端は後ろ側に来るようにしていますので、それも切って整えます。多少残っても実用には影響ありません。
完成です。
完成後、くすねを内側に少し足しています。
弓道 まぐすね(わらじ)の作り方
今回の動画をアップしてみました。動画は6分強ですが、実際の所要時間は30分くらいです(かなり作り慣れている場合としての時間です)。参考になれば幸いです。