屋内で巻藁を引ける自宅を建てよう!自宅巻藁場物語① 設計編

巻藁道場付きの家を建てよう!

  弓道家だといつかは自分の道場を持ってみたいという夢があるかと思います。(自分の道場を持つと指導をうけないので下手になるという説もありますが・・・)道場は難しくても、巻藁は家で練習出来たら、、、なんて思うこともありますね。よく、庭や駐車場で巻藁している、という方を聞くことはあります。私も引っ越し族だったので、過去は庭で引いたりしたこともありました。
 ただ、私は仕事の帰りが遅いので、夜中に庭で引くと近所迷惑になりますし、人の目も気になるので庭で巻藁は結局週末しかできませんでした。
 2012年に家を建てたのですが、その時に、「家の中で巻藁が引けるようにしたい」というのが密かな目標でした。

 そこから、設計をいろいろ考えて、自宅巻藁場を作ろうとがんばりました。その経過を書こうと思います。

自宅で巻藁を引くにあたって以下のような事を考えました。
・夜中でも引ける
・危なくないように
・家族の動線とは切り離す
・必要最小限のスペースで
以上を踏まえて設計を考えました。

必要最小限のスペースで。必要なスペースを割り出す。

巻藁場の必要スペース

 巻藁場のサイズを考えます。100cm定規をおいて、自分の引いている姿をビデオにとって、画像キャプチャーをして、サイズを算出しました。これが、その写真です。
 ここから必要スペースを割り出しました。前後は2m、天井は自分の身長なら3m30あればいけそうです。
 2011年に家を建てるために工務店さんを訪れたのですが、この写真を見せて設計をお願いしました。今思うと工務店さんはどう思われたんでしょうね。無茶言う客だなあと思われたかもしれません。

 さて、皆さんなら、 家の中にどうやってこの空間を組み込みますか?

巻藁場を家のどこにつくるか?

 一昔前だと、玄関の吹き抜けが主流でしたが、私が設計したころはリビング吹き抜けが主流になってきていました。家全体の設計としては、リビング吹き抜けで考えていました。リビング吹き抜けは、弓を引くにはちょうど良い可能性があります。上部が弓があたらないので、上のスペースを考えなくて良いです。素引きするには調度良いですね。ただし、巻き藁を引くには、どこかにリビング近辺に巻藁を置かねばなりません。音もでるし、動線も重なるし、夜引くにはうるさいです。ちょっと却下です。

 次に、どこか別のスペースを作るかですが、リビングのテレビボードの裏側にスペースを作って引く、廊下があれば、そこを使って巻き藁を引く、などを考えました。テレビボードの裏に通り抜けの収納を作っている設計など見たりしましたが、設計予定のリビングだと、リビングの奥行きが殺されてしまうので、却下です。またその部分の天井が3m30はちょっとうまくいかなそうです。後者は、その廊下の天井がむだに4m近くになるので、非効率です。あと、前後が2m要るので、実は1間の細い廊下ではできないのです。2階につくることも考えますが、2階に3m30の天井を取るのは難しそうでした。あれこれ考えて、いきついた答えは・・・

玄関に巻藁場をつくろう!

 玄関吹き抜けは考えていませんでしたが、玄関の天井を高くして巻藁場をつくることを考えました。玄関なら出入り以外は動線から切り離れているし、ドアも挟むので、音も気になりません。ちょうど、土間収納を考えていたので、巻き藁を置く側の高さは3m30とらなくて良いので、うまくいきそうです。家の設計上、土間収納は、玄関の南側につくることになり、玄関は東から入ります。土間収納への動線上に巻き藁を置く必要があります。常設はできないので、移動式の巻藁台が必要そうですが、それでなんとかなりそうです。

 かくして、家の巻藁場は玄関に作ることにしました。

具体的に設計を考えてみた

 実は、家の間取りは全てマイホームデザイナーLS3で自分で考えて作って、ほぼその通りに建ててもらいました。巻藁場もその中に組み込みます。玄関の巻藁場ですが玄関の天井を3m30に設定します。射手がいる側は、前後2m、幅2m50でその天井高がとれそうです。実は、そのために2階の子供部屋(息子用(当時4歳)を想定)が一部屋L字型になるという変形の子供部屋になります。息子よ、ごめん。射手がいるスペースは2階に張り出すわけですが、その上を収納にして、かつそこから屋根裏収納に入れるようにします。結果的にこれは、収納式階段での屋根裏部屋に行くよりも、はるかに使い勝手が良いことがわかりました(過去記事)。結果的にはかなり天井高の高い玄関となり、それはそれで意外とかっこよくなりそうです。工務店さんと相談し、こんな設計にしてみました。

巻藁場の図面
設計図背部から
設計図背部から人あり

射手を背中から見た図です。なんとか収まっていそうです。

 

射手を後方から見るとこんな感じです。こちらもなんとか入っていそうです。

さて、こんな設計を考えてみましたが、実現するでしょうか。続きは次回に。


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