2012年に家を建てたのですが、その時に、「家の中で巻藁が引けるようにしたい」というのが目標でした。そこから、設計をいろいろ考えて、玄関に自宅巻藁場を作りました。今回は巻藁場にまつわる話の第4弾です。
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自宅巻藁場物語① 設計編
自宅巻藁場物語② DIY編
自宅巻藁場物語③ ついに完成
自宅巻藁場物語④ 巻藁台の扉編
自宅巻藁場物語⑤ 弓置き場の扉編
自宅巻藁場物語⑥ 巻藁に的の写真を貼り付ける
自宅巻藁場物語⑦ 弓座を取り付ける
自宅巻藁場物語⑧弓立て、弦かけ、弦ひっかけ棒
自宅巻藁場物語⑨ 弓の強さを量る機械の取り付け
移動式巻藁台のもう一つの難関、扉をつけないと!
さて、設計の段階から、気になっていたスペースがありました。巻き藁台の向かって右側はコートクローゼットで、奥行き60cmで服を収納するにはちょうど良いです。しかし、巻藁の下は靴収納なので、奥行き60cmだと、深すぎて後がデッドスペースになってしまいます。そこで、靴収納の後は、別方向から出し入れできる、小さめの収納を設定しました。
工具なんかをいれて、良い感じなんですが、これが、どういう結果になるかというと。
写真のように、左下が開いた状態になっています。大工さんの作ってくれた段階では、ここに扉が無い状態で出来上がっていました。巻藁場物語③では、この扉がついている状態で紹介していますが、この巻藁台、つくってすぐにはここが開いたままでした。このまま棚の中が見えている状態では格好悪いので、ここに扉をつけたいと考えました。
扉をつけるのに必要なスライド蝶番、しかし問題が
扉をつけるのはスライド蝶番です。DIYをやっていると、扉をつけるのに、スライド蝶番というのを使います。今回のコートクローゼットや巻藁の下の靴収納の扉も大工さんがスライド蝶番を使って扉を作っていました。↓こんなサイトもあります。
こんな動画もあります。
スライド蝶番は、こんなに便利な商品です! (Youtube動画)
これを使えば、簡単にできるのではないかと思っていましたが、事態はそんなに簡単ではありませんでした。何が違うと思いますか?そう、この扉は縦の板と共に動くのです。扉だけ棚側に残る設定でも良いのですが、やはりそれだと縦板は四角い穴が開いたまま動くので、格好良くありません。何とか縦板に扉をつけて、格好良く動いて欲しいのです。
通常スライド蝶番は、全かぶせでも半かぶせでもインセットでも、基本は90度に取り付けるのが普通です。今回は、縦板に取り付けようとするならば、180度の角度で固定しないといけないのです。途方に暮れていましたが、なんとか必死に探してみました。
なんとか探して・・・・
なんとか探して・・・・
なんとか探して・・・・
なんと、ありました!
「 特殊スライド丁番です。扉を閉めた時には、側板の外面と扉表面とがフラットな状態になります。」と書いてあります。
おお、これだ!、ということで、これを購入しました。しかし、これを探すのは本当に苦労しました。今回ブログ用にもう一度検索したんですが、たぶん当時直接注文して買ったと思うので、メールを見返しても購入履歴が見つからず、再度検索しても、見つからない、見つからない。スライドレールより大変でした。まあ、レアなスライド蝶番です。誰がこんな用途に使うんだ!、という感じですね。今回検索したら、ポスト用って書いてありました。ポストに使う?のでしょうか(購入当時はポスト用という区分ではなかったと記憶してます)。ちなみにダイレクトショップには載っていますが、現在は正式カタログの方には載っていません。当時スライド蝶番の有名メーカーのカタログを一品一品探して見つけ出したように思います。
実際の加工と取付
スライド蝶番で扉を取り付ける
先に完成形を、うまく扉が開いています。
なんと、引き出しても、扉は縦板と一緒に引き出されています。
では実際の加工ですが、まず、スライド蝶番を取り付けるために、縦の板側をトリマーで削ります。これは、縦板がぴったり収まるためには、金具が、板の中に隠れてしまわないといけないからです。
また、このスライド蝶番は扉と固定側を180度の状態で固定します。縦板は3cmの厚みがありますが、実際の扉は2cmの厚みの板を使いますので、この金具がつく場所の厚みは2cmでないといけないという事もあり、縦板側は1cm削ります。ただ、縦板がぴったりと収まるためには、この金具の厚みが1cm以上あるので、靴収納側も1cm削って、収まるようにしています。
靴収納側を削った写真です。
靴収納側と縦板側を合わせて、スライド蝶番が入る空間ができています。
そして、この削ったところに、スライド蝶番を付けていきます。
扉側の加工は、ざぐりドリルで丸く穴を掘って金具を固定します。この辺は普通のスライド蝶番の加工と同じです。
そして、扉を固定していきます。
取っ手と扉止めを付ける
取っ手を付けます。
これは近くのホームセンターで良いのがあったので、買ってきました。穴を開けてねじ止めします。
スライド蝶番では、内側にも扉が動くようになっているので、内側に入らないように扉止めを付けます。
小さな木片を付けただけですが、とても使い勝手が良くなります。
完成!
特殊スライド蝶番を使って180度の角度で扉が付きました。
移動式巻藁台ができた当時、この四角く開いた窓がどうしても気になっていたのですが、このスライド蝶番を探し出して、扉を付けることができました。5cm余計に飛び出るサーバー用スライドレールと、この180度の角度で取り付けられる特殊スライド蝶番を見つけたことが、自宅巻藁場の完成に不可欠でした。DIYをしている中で、こういうものを探し出して、実際にうまく行くと楽しいですね。マニアックすぎますが…。
次は、弓収納のドアを作った話を書きたいと思います。
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移動式巻藁台が完成した動画(物語③に詳しく記載)