題名がやや混乱していますが、弓道DIYネタです。
練習用に多方向からの動画撮影
多方向から射形を確認するのが、ホーム道場のデフォルトになっています。
基本は、正面、斜め前方、的、上方(天井カメラ)、となっていて、OBSスタジオで合成して保存しています。
標準で天井カメラがついて、移動式の32インチのモニター(移動式、収納付き、2種類棚板(収納可能)付き32インチ用テレビ台のDIY 角のみスタンドと丸ノコスタンドを使いました)が装備されたことで、常に画像を撮れる環境になりました。
正面のカメラが三脚で上座を占領するので棚を作製することに
正面カメラは、三脚で上座からとっているので、それが採点簿の記載など上座で記録をしたりするとき邪魔になります。
先生に「三脚が邪魔なので、壁にカメラをおける棚を作って欲しい。引く人の背の高さも違うので、高さが自由に変えられるようにして欲しい。できれば使わないときは外せるようにして欲しい」と頼まれました。
構想
例によってどう作るか考えます。
・上下に移動する
これは、過去に移動式の棚を作ったことがあるのですが、このタイプだと上下があまりスムーズではありません。
なので、レールタイプで上下にスムーズに移動して欲しいです。
いろいろ探してこちらに行きつきました。
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レールの動く部分は、品物をみると、M6かM8のネジで固定ができるようです。
動きを止めるノブネジと、棚自体を固定するネジが要ります。
いくつか買う候補があったのですが、穴の多い長いものを買って、それをグラインダーで切ることを考えました。
Tスロットレールというもので、DIYの治具を作ったりするときに使われるようです。
近くのホームセンターでは売っておらず、ネットで買いました。
・取り外し可能
これは、Tスロットレールを直接壁に固定すれば可能ですが、見た目が良くありません。
なので、板にレールを固定して、その板ごと取り外せるようにすることにしました。
板は上下で固定します。この際、この固定器具だけは壁に直接打ち込むことになります。
写真などをかけている固定の板と同じくらいの木材であれば、そこまで目立たないかなと思います。
・その他
ただの棚にすると、カメラの上下の向き等を変えることができません。
雲台で固定するようにしたいと思います。
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製作
・板のパーツ
9mm厚の板を買ってきました。前は9mmのパインの集成材があったのですが、今回は檜の集成材になりました。(出前返却用の折りたたみ台の作成!)
Tスロットレールが40mmの長さなので、上下に1.5cmずつ壁と取り付け板と重なる部分をつくるので、43cmです。
上下の取り付け用の板は、なるべく目立たないように高さ25mmで作成。板が9mm厚なので、この取り付け板は10mmの板を間に挟みます。この1mmが重要で、同じ幅だときつすぎるし、2mm開けると遊びができるので、10mmで作りました。
板の幅はメインで使っているSonyのDSC-WX500の幅に合わせて11cmにしました。
実際の台は、Tスロットの動く方のパーツが20cmなので、それを半分かちょっと短くするので、縦板が10cm、台となる板は出っ張ると壁付けにする意味がなくなるので、奥行き6cmにしてみました。
ヒノキの白木のままだと、上座の雰囲気に合わないので、ニスを混合して塗りました。ピニーという色に、少しマボガニーを入れて調色しています。
・Tスロットレール
さて、レールが届きました。実際に届いてみると、このレールは結構遊びがあります。レールと移動パーツは、2mmくらい隙間が空いており、さらに、表側も1mmくらい、レールより沈んでいます。ちょっとうまく作らないとスムーズに動かない気がします。
移動パーツは、6mmと8mmの穴が交互に空いています。いろいろ悩みましたが、板との固定を6mm2か所、移動の固定を8mmのノブボルトにすることにしました。なので、3つの穴を残してグラインダーで切ります。グラインダーも弓ケース作成の時に買いましたが、金属を切断できるようになり、本当にDIYの幅が広がりました。
・プラ板の加工
実際に製品が届いてみて、ちょっと厚みに調整がいるのでプラ板を加工します。
まずTスロットレールですが、9mmの板に取り付けます。ネジは10mmなので、9mmで強くネジを打ち込むと裏に出てしまうことがあります。Tスロットの裏に1mmのプラバンを入れます。
今度はレールの内側ですが、このレール2mmくらい遊びがあります。このままでも良いのですが、薄いプラバンを入れた方が遊びがなくなります。
0.75mmのプラ板を内側に敷きます。また、8mmのノブネジでフリーの高さに固定できるのですが、結構強い力で締め付けますので、アルミのレールの内側が結構傷つきます。プラ板により、傷がついても大丈夫になり、劣化しても交換ができます。
他に、移動パーツと木の間に2mmのプラバンを入れます。これは、レールより移動パーツが1mm沈んでいるので、浮かせないとスムーズに動かないからです。
さらに別件で、雲台の下にもプラ板を入れます。これは、ハンドルが底面より下に来ているので、装着時に干渉するので、浮かせたいためです。5mmの板で作っても良いのですが、やや手抜きで2mmのプラ板を2枚重ねにします。
この辺は、カブトムシケースの経験(カブトリウム?!カブトムシの観賞と産卵を両立させる飼育ケースのDIY)が生きてますね。
組立
棚
まずは、木製部品ですが、棚を作ります。
6cm板と10cm板を垂直に固定します。見えていないですが内側に補強に1cm角の木材をあてています。
16mmの半ネジを使います。2枚以上の板をつなぐ場合、半ネジの方が固定力、密着力が強くなります。
背面のネジは、干渉すると嫌なので、6mmのドリルでサラ部分が出ないように削っておきます。
また、上面のネジは、ネジを見えないようにしたいので、ダボ加工します。ただ、板が9mmなので、通常のダボは8mm穴を8mm開けるのですが、深さ8mm開けると十分に締め付けられないので4mm程度まで、目分量で穴を開けます。
ネジ固定後、ダボをつけ、アサリなし鋸で切るときれいに仕上がります。後でここはニスを足します。普段はダボにあまりボンドをつけませんが、深さがない浅いダボなので、ボンドを付けます。
棚板に移動パーツをつけます。
2mmのプラ板に事前に穴をあけています。木材にも位置を合わせて穴を開けています。
8mm穴に対しては、たまたま8.5mmというドリルビットがあったので、木材は8.5mmで開けました。プラバンは10mmで開けています。
6mm穴は、プラ板は8mmで開けてよかったのですが、6mmで開けてルーターで穴を少し広げています。
上下は6mmのトラスネジで固定します。
移動をとめるのは、先日のクリップWEBカメラ固定台に使った「チェンジノブ」を使ってM8ボルトを使います。
WEBカメラの時は固定はネジと隙間があるとダメでしたが、これは、移動パーツとレールの固定なので、少しノブとの板パーツの隙間が空いても大丈夫です(ネジを締めて移動パーツとレールに離れようとする圧がかかるために止まるので板パーツはあまり関係ない)。
雲台の固定
雲台は、6mm穴を開けてルーターで少し拡げます(インチネジが6.35mmのため)。そこに、クリップWEBカメラの時と同じ方法で、M6チェンジノブにインチネジをはめ込んでインチネジのノブネジを作ります。(WEBカメラを磁石式クリップに取り付けられる台の作製(M6ネジ用のノブがインチネジのノブに代用可能))雲台のノブが地面と干渉するので、2mmプラ板を2枚重ねて、干渉を逃がします。
これで、カメラを好きな向きで固定することができます。
ここに、スマホ固定具やタブレット固定具をつければ、スマホやタブレットでの録画も可能になります。
上下板固定用パーツ
次に、上下板固定用パーツです。幅が13cm、高さが2.5cmで、12mm×10mmの角材を裏にあてます。また、反対側に出すぎないようにストッパーも取り付けます。これは、今後負荷がかかるパーツなので、ネジ加工の前にタイトボンドで付けておきます。タイトボンドはキーホルダーの時に使いました。(ミッキーのスーベニアメダルを、木と革製のキーホルダーにする【1】)
このパーツですが、一番目立つパーツなので、ここもネジが目立たないようにダボ加工しておきます。先に8mmのダボあな、2mmのネジ穴を開けておき、ダボを切りました。のこぎりの使い方がうまくなく、傷が目立ちましたが、後でサンダーかけてニス塗ります。
この時点ではボンドはつけておらず、ニスも塗ってしまって道場に持っていくことにしました。
レールと板の固定
こちらは、1mmのプラ板を挟んで、固定していきます。実際のレールに付属のネジは3.5mmの長さ20mmでした。ホームセンター買いに行ったときに3mmの長さ10mmのものまでしかなく、しかも全ネジで仕方なく買ったのですが、家のストックを探したら、3.5mmの12mmの半ネジが見つかり、まさにこれ!という感じで、固定できました。試し止めもして、1mmのプラ板をはさむことで裏に貫通しないことを確認して、取り付けました。やはり全ネジより半ネジの方が固定力が強いです。
レールの内側のプラ板を固定します。
遊びが少なくなり上下がスムーズに動きます。
ネジの固定の傷防止にも役立ちます。
最後に道場での固定
全てのパーツをくみ上げて、実際に道場で固定します。
・位置合わせ
普段の三脚の位置と同じかそれより少し高いくらいを基準にすることにしました。
正面のカメラ用なので、射位の延長に取り付けます。(写真は取り付け後ですが…)
・固定の上下パーツの取り付け
事前に作っていたダボが、裏から押すだけでとれるはずが、1か所だけとれませんでした。少し深めにダボ穴が開いていたようでダボの高さがあり、抜けにくくなっていました。全然取れなくてアセりましたが、なんとか取れました。
パーツは、30mmのコーススレッドを使いました。半ネジタイプです。壁は杉板で、柱のあるところに、というわけにはいかないので、しっかり固定するかはやってみないとわからないという感じでしたが、しっかり固定できました。
ネジで固定した後、ダボをボンドで固定しました。
レール板を入れてみる
上板は2mm程空間を開けましたが、ちゃんと真横にスライドさせないと、斜めになるとすぐひっかります。
しかし、まっすぐにスライドさせると、スムーズに取り外しができます。しかも取り付け後は、ほとんどグラグラせず遊びが無い状態で取り付けができました。
WEBカメラもデジカメも取り付け可能です。
上下移動もスムーズ
計算通り、上下移動もスムーズです。
【弓道】上座の上下フリー移動式の壁備え付けのカメラ台(取り外し可能)の作製 – YouTube
取り外しもスムーズ
取り外しもスムーズです。
【弓道】上座の上下フリー移動式の壁備え付けのカメラ台(取り外し可能)の作製 板の取り外し
https://youtube.com/shorts/q_neXSeXd8Q
完成
上座の上下フリー移動式の壁備え付けのカメラ台(取り外し可能)の作製でした。
これで、正面を撮っていても三脚のように邪魔になることなく、採点簿が書けます。
使わないときは、これくらいのパーツが残っていますが、許容範囲としてもらいましょう。
これで練習が充実しそうです。
問題の自分の技の向上がまだまだですが…。