【弓道】羽根付巻藁矢を矧いでみた

巻藁矢の羽根が残念な感じになってきました。

 
このままでも使えるのですが、どうもモチベーションがあがりません。
なので、きれいに矧ぎ替えることにしました。

巻藁矢用の羽根が欲しい

さて、矧ぎ替えたいところですが、羽根がありません。
たぶん、売られている羽根付巻藁矢は、あまり高価でない羽根や、的矢にできない羽幅の狭い貝方の羽根を使っているのだと思います。
ただ、安価なものだとしても、一般の人が気軽に買えるものでもありません。
弓具店にいけば、相談に乗ってもらえるかもしれませんが、今は外出自粛です。
そもそも、本当は巻藁矢が欲しいのに、買いに行けないので思いついた話です。
さて、頑張ってググってみました。
装飾用なら羽根を買うことはできるようです。
でも、あまり高価なものは適しません。
なので、こちらを購入しました。
 
 
ちょっと、大きさが微妙に小さいかと思いましたが、10枚あれば、なんとか使えるのがあるのではないかと思い、買ってみました。
 

メスの雉の羽根

メスの雉の羽根のようです。
到着するまでわかりませんが、10枚あれば、1本分くらいは使えるのではないかと思いました。
さて、到着しました。
 
 
巻藁矢は2本あるので、保険もかけて、2セット20枚購入しました。
結果的には、長さもたりて使えるのが3枚、一部欠けているけどなんとか使えそうなのが3枚、という結果でした。
 
 
1本あたり850円くらいという言うことになりました。
 

矢羽根の付け方の参考のサイト

矢羽根の付け方は、いくつかの参考サイトがあります。
これらを参考につけてみます。
 
羽根の取り付け方について|宮川弓具
 

羽根を割いてみます

さて、雉の羽根は羽軸はしっかりしています。しかし、長さは15cmぎりぎりです。
先の方をきれいに割くのはかなり難しかったです。
 
 
貝方が使えるか?
貝方の方で作ってみみようとしましたが、羽幅が低すぎて、羽軸の処理ができず諦めました。
 

羽軸をコテで加熱して真っ直ぐにする

羽軸は焼いてまっすぐにするようですので、してみます。
コテはホームセンターで250円で買いました。
 
 
木材に挟んで、割いた羽軸を、コンロで加熱したコテで真っ直ぐにしていきます。
 
 
結構まっすぐになりました。ただ、そもそも羽根が短いので、いろいとギリギリでした。
 
 
根元の方はあまり真っ直ぐになりませんでした。
まあ巻藁矢なので良しとしましょう。

元の巻藁矢の羽根を外していく

元の巻藁矢をきれいにします
糸を外すと印がついていました。そのまま印に沿って作ります。
この時、羽根のついていた場所に印をつけておいて、次にはるときのガイドにします。
 
 
接着剤などを外してきれいにしていきます。
 

羽中文字を入れてみる

さて、自分で作るのでいろいろ加工ができます。
今回は羽中文字に挑戦しました。
これは以前からアイデアがあって、師範の書いた書をデザインに使いたいと思っていました。
 
 
師範の書で大学で作った弓巻きがあって、そこに「至誠一箭」とあります。
師範の指導が思い出されます。気が引き締まります。
 
その「誠」の1文字を借ります。
シールに印刷します。
そのままの縦横比だとうまく納まらないので、すこし横長にしています。
シールの文字を切り抜きます。
 
 
 
その文字を切り抜いたシールを矢に貼って、金の絵の具を塗ります。
 
 
シールを外して、残りをきれいに塗りました。
師範の書を元にした羽中文字ができました。
 
 
ちょっと絵の具がはげそうだたので、ちょっとだけ全体にウレタンニスを塗っています。
 

羽根を貼る

羽根をしっかり真っ直ぐに貼るには機械があったりするようですが、巻藁矢ですし、まあそのままやってみます。
 
 
ボンドはGクリヤーを使いました、G17でも良いと思うのですが、どうしても黄色くなるので、こちらを使用しました。
 
 
ボンドがしっかりしているので、意外にきれいに貼れていきました。
ボンドは爪楊枝で塗っています。
位置決めは難しいので、最初についていた羽根の位置を矢に印をしておき、それに合わせたので、うまく行きました。
 
 
 
 
1か所だけ、羽根の長さが足りなかったので、接ぎました。
 
 
3枚羽根をつけました。
 
 
張った後は、糸を巻いて固定しています。
 

糸を巻く

さて、糸を巻いていきます。
自分の的矢の色に近いものを選びましたが、思ったよりちょっと濃いエンジでした。
糸を巻くのはすでに何回もしているので、慣れてきました。本矧、末矧、筈巻と巻いていきます。
 
 
末矧は羽根が邪魔になるので、紙筒でよけます。
 
 
筈巻は、金糸にエンジの矢絣を入れました。今回はラメの入った金糸ではないので、色はおとなしいですが、糸の太さが同じなので、矢絣は比較的きれいに入りました。
 
 
巻いた後は木工用ボンドを一回ぬっています。
 

毛引きを引く

毛引きも前回同様金色で引いていきます。
 
この上に1回ウレタンニスを塗って保護をしていきます。

金箔をはる

以前からしてみたかった加工ですが、金箔(風のデコレーション)を貼ってみました。
自分の矢が矢箱に入っている時、目立つ方がわかりやすいので、やってみました。
この時だけ、マニキュアのトップコートを使いました。
 
 
トップコートを塗って、乾かないうちに金箔を貼ってきます。
その上に1回さらにトップコートを塗って、その上にもう一度ウレタンニスを塗りました。

羽根を蒸気にあてる

糸を巻くために羽根を紙筒で反対に向けていたので、蒸気をあてて、羽根を整えます。
 
 
 
 

羽根を切る

そもそもの羽根が短いので、形をどうするか悩みましたが、瓢箪型に切ってみました。
他の羽根を真似したりしていますが、一番傷んでいる羽根がきれいになるところまで切り込みます。
 
 
1枚切った後それを型にとって他の2枚を切りました。
 
 
 
長尺のハサミがあったので、良かったです。羽根をきれいに切るのはとっても難しいです。
巻藁矢なので、多少失敗しても大丈夫ですが。
長さがギリギリなので、末矧側の羽根がちょっと寂しいです。
 
実は今回、6枚使える羽根のうち2軍の3枚をつかったので、一枚だけ、羽根を接いでいます。
もう1本の巻藁矢を加工するときに1軍の3枚を使うつもりです。
 
 

完成しました。

できました。3方向からの写真です。
 
 
 
羽中文字や金箔が良いアクセントになったように思います。
やっぱり末矧側の羽根の長さが寂しいですね。
でも、元々のハゲハゲの羽根よりはだいぶきれいになりました。
 
 
今回矧ぎ直したのは下の巻藁矢です。こちらは40gを越えているので、新弓の調整に丁度良いです。
これで気持ちよく巻藁が引けます。
師範の書から「至誠一箭」を引用させて頂きました。誠を尽くして練習します。
 

作成時間

ちなみに、作成時間ですが、2日くらいです。何回か羽根なし巻藁矢で経験しているので
ニスやボンドが結構早く乾くのを知っているので、今回は、土曜日の夕方から作り始めて、羽根と外しの処理までして、翌朝から羽中文字、羽根付け、糸巻、金箔はり、ニス塗りまで、乾かしの時間は他の事をしながらですが、日曜の昼くらいに出来ていました。で、日曜の夕方から実際に使いました。まあ、あくまで自分用で、練習用ならということですが。
慣れていない、前回のジュラの巻藁矢のプチデコレーションの時はちゃんと乾くのまって1週間くらいかけていましたが…。
 
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