弓の内袋の加工
今日は弓の内袋の加工の話です。
割と有名な加工なので知っている方も多いと思います。
私のように麻弦を使っていると、弦にはくすねがついていて結構べたべたしています。直接弓に巻きつけるとくすねが弓本体に付いてしまうのでよくありません。なので弦は弓の内袋の外側に巻きます。
そこで面倒なのが、弦をいったん外して、内袋をいれて、もう一度弦をひっかける作業です。
この加工はその弦を外す作業を省ける加工です。
実際の加工
構造は簡単です。弓の内袋の、先の方に5cmから10cm、縫ってあるところをほどいて、弓を通す空間を作ります。ほつれないように少し前後を縫います。今回写真をとろうと見本にした中袋は、以前加工して、その後止めてあった糸がほどけて、かなり弓を通す穴が広くなっています。広い方が入れやすいですが、ここまで広くなくても良いです。
結構簡単な加工でできます。別の記事からの写真ですが、糸をほどくこんなリッパーという道具があって、あと少しだけ上下縫えばいいだけなので簡単です。ほどいたサイドを補強で縫わなくてもそんなに困らないと思いますが、一応縫っています(今回は過去、ミシンで縫っているところ、ほどけたので手縫いで足している)。
実際の使い方
実際の入れ方ですが、まず、作成した穴から弓を本弭から入れます。通常は弦を外して、普通に内袋を末弭から入れると思いますが、ここでは本弭から入れます。
本弭から入れて、内袋を通していきます。
そして末弭まで引き上げます。
末弭まで持ってきたら、内袋の先端を末弭に被せます。
これでほぼ出来上がりです。
このまま、内袋を本弭側に引っ張って、後は弦を弓に巻いて終了です。
これだと、弦を外さなくて内袋に弓を収納できます。
この後、この上に弓巻を巻いていきます。
他の内袋も加工しています。
簡単で、結構便利な加工なので、お勧めです。
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