木工にあると便利な集塵機
木工をしていると困るのが木屑です。
もちろんマキタとかリョービとかBOSCHとかの良いのはあるのですが、安くても1万円くらい、高いと3-4万円します。
そこで、いろいろ調べてサイクロン集塵機を自作しました。2013年の作品です。
DIYしている方では集塵機を自作されている方が多く、先人がたくさんおられ、いろいろ記事をみていいとこどりをして作成した感じです。良かったポイントは、集塵部分を密閉容器で作ったので、割とコンパクト設計であること、比較的低予算でできた、といったところです。
2013年ころの作なので、もう値段は忘れましたが、ブロワー以外なら、下の真空容器も入れて、5000円くらいでおさまっていると思います。
メガホン 100円
パイプ 全部で1000円弱くらい(もしないかも)
密閉容器 1000円弱
洗濯ホース2本 1200円くらい?
MDF板 あまりもの
ちなみに、最近では、一番加工が面倒な上の部分だけ売っているので、これを買われても良いかもしれません。
Amazonや楽天で「DIY サイクロン 集塵機 パーツ」でいっぱい出てきます。作った当時はなかったと思います…。
参考にさせていただいた集塵機の自作のブログ
サイクロン集塵 (DIY・自作) ガラクタだけが人生だ
サイクロン集塵器 安価でも威力はバッチリ!
サイクロン集塵機(2011年11月) │ MYDRIVE.JPへようこそ
■集塵機ですが、あるとないでは大違いです。
小さい作業なら使いませんが、結構たくさん作業するときは合った方が良いのと、トリマー作業の時は、木屑の出方がかなり多いので、あった方が良いです。
これは、トリマ作業の風景ですが、無いときはかなり木屑が飛び散ります。
集塵機があるとかなり(ほとんど?)飛び散らなくなります。
トリマ作業の場合は部位によって特性があるので、一概には全部の作業で有効とはいえませんが、あるとかなり便利です。
丸鋸では、板側の面はあまりかわりませんが、集塵機側はかなりかわります。
装着前
装着後
サイクロン集塵機をDIYする
さて、このサイクロン集塵機ですが、どうやって作るかというと
サイクロン集塵機の原理は図のようになっていて、遠心力と重力でゴミが下に溜まっていくという構造です。
上部の 三角錐状のパーツ、下の密閉容器、各種つなぐパイプ、ホース、掃除機(ブロワーでもOK)が要ります。
当時いろいろググって行きついて、写真のようになりました。
それぞれのパーツ
◆三角錐のパーツ
これは100均 で買ったプラスチック製のメガホンです。
カラーコーンの 小さいのがあれば良いようなのですがあまり大きくしたく無かったので、こちらを買いました。結果的には大きさ的にはベストでした。
◆ホース、洗濯機用
私は実はホースは最後に電気店で買いましたが、ある理由から、先に買うことをお勧めします。
これは洗濯機用のホースで、同じものを2個買っています。
洗濯機用のホースは片方が決められたサイズで、もう片方が、三角錐状に広がっていて、自由度のある設計になっています。
両方自由なサイズの端のホースがあればそれで結構です。でも安く手に入るこの洗濯機用は片方のサイズが決まってしまいます。
この自由な方の端が工具側に来ます。固定サイズ側が工具と合わないのです。
そうなると、集塵機側のパイプがこのホースにぴったり合う方が後々楽になります。(店舗の写真は後で撮ったもので同一のものではありません)
◆密閉容器
木屑を回収する密閉容器ですが、私はこの密閉容器を買いました。結果的にはかなり良い大きさでした。密閉バケツを使っている方、 缶製のバケツとかの方を見ましたが、このようないわゆる食品用の密閉容器でも作れます。
これが、ちょうどメガホンが入るので、収納に便利でした。収納できるアイデアは、参考にさせて頂いたブログを参考にしています。
◆パイプ類
片付けることも考慮して、 単なるパイプではなく、ジョイントパーツを中心にさがします。
■密閉容器と三角錐パーツの間
三角錐パーツの下部と同じくらいの太さのものが良いです。
三角錐側をジョイントパーツにして、密閉容器側はそれに合うパイプを買っておきます。
■側面側のパイプ
側面のパイプです。これを、洗濯機ホースに合う、ジョイントパーツにすることがポイントです。私は片付ける時のために、ここにメスパーツを着けて、普通のパイプを買って、そのパイプにホースをつなぐ予定でした。するとどうでしょう 。なんとこのパーツに直接ホースがつながりました。これはかなりラッキーで、 シュッとしたカッコいい集塵機に仕上がった一番のポイントでした。
なので、今からDIYを考えている方は、先にホースを買って、それのサイズに合わせてパイプを買われると良いと思います。
■上面のパイプ
これは、側面のジョイントにつながる太さのパイプにしました。サイクロンの 原理を考えると、これの太さも大事らしいのですが、側面のジョイントパーツ優先で買って、それにつなげるパイプとして買って、余ったものをここに使う予定でした。
■MDF材
同じ写真ですが、三角錐パーツの上部を閉じるパーツになります。陰圧になるのである程度の強度が必要で加工のしやすさも大事です。
今ならプラ板を使っているかも知れませんが、円形の穴を開けるのがMDFの方が楽だったのと、たまたま家に在庫があったのと見本のブログがMDF材だったのも大きかっです。
実際の製作
古い作品で、作っている写真が無いですが、 それぞれ解説します。
■上部
同じ写真が続きますが、上部はMDFを円形に切ってメガホンをきっちり蓋できるサイズにして、中央にパイプを通します。 密閉出来るように隙間があまり無いように作ります。
パイプの長さはサイクロンの原理に関わって来るようですが、だいたいで作りました。半分くらいまであるようにしました。
それぞれをグルーガンでひたすらとめていきます。 密閉が大事なので、結構盛ってます。
ここもジョイントパーツで作ればホースと合いますが、三角錐の中央まで長さが必要なのでパイプのみにしています。
■ 側面のパイプ
加工が難しそうなのがここです。
結果的にはだいたいでもできました。
ジョイントパーツにあわせて、楕円形にメガホンに穴を開けます。
ここに斜めに、空気の流れが 側面に沿うように固定します。
メガホン内のパイプが壁に当たるような角度で固定します。
斜めに固定してひたすらグルーガンでとめれば出来ます。
ちょっと穴が大きかったので、かなりグルーガンを盛っています。
ただ、若干圧力がかかったまま固定するので、一番始めに外れるのがここです。数年使っていなかったので、今回ここが修理必要でした。改めて今回しっかり固定しました
■メガホン下部
メガホンの下部は紐を通す穴をグルーガンで埋めておきます。
太いサイズの ジョイントパーツをグルーガンでしっかり固定します。
■密閉容器側
メガホンの下部に着けたジョイントパーツ に合うパイプを固定します。パイプに合わせて穴を開け、グルーガンで固定していきます。
蓋なので上下からしっかりグルーガンで固定します。
■その他の工夫
ブロワーのつなぎ方は後述しますが、ブロワーの先端の周囲をテーピングしておきます。
密閉度が高いほど吸引力は高いです。ブロワーの先端とホースも テープで固定すると吸引力が安定します。
実際の使用
私は集塵機にブロワーを使用しています。
かなり、音がうるさいので、それが許される環境、時間での使用になります。
ブロワーは、空気を送って吹き飛ばすイメージですが、サイド側にホースを着けると、吸い込みに使えます。
繋いでみると、こんな感じです。上方のパイプに、ブロワーをつないでいます。
メガホンのサイドから出ているホースを電動工具につなぎます。
■ブロワーの問題点
実はブロワーは連続運転ができないので、工夫が必要です。
トリガーを結束バンド(外せるもの)で結びます。
タップにスイッチをついているものをかましてこちらで電源の入り切りをします。
電動工具につなぐと
電動工具にそれぞれつなぐところがあります。
丸鋸だとここにつけます。
トリマーはここになります。
糸のこ盤はここです。
集塵機があるとかなり違います
実際の使用中の動画です。かなり集塵しているのが分かります。
写真は再掲です。トリマー作業は本当に木屑が多いのでかなり便利です。
これは、トリマ作業の風景ですが、無いときはかなり木屑が飛び散ります。
集塵機があるとかなり(ほとんど?)飛び散らなくなります。
丸鋸では、板側の面はあまりかわりませんが、集塵機側はかなりかわります。
装着前
装着後
収納はこんな感じに
最後に収納ですが、こんな感じです。
下のコンテナボックスはにブロワーとホースを収納しています。
上の密閉容器にメガホンが納まるのが便利です。これを、スペースをとると考えるか、これなら良しと考えるかですが、結果的には個人的には程よい大きさ、程良いパワーの集塵機になりました。
今は上部パーツは既製品があるようですが、下の密閉パーツやホースは、この作品のアイデアを流用できるのではないでしょうか。参考になれば幸いです。
ブロワーは安いものなら、3000円代で手に入ります。
実際使っているのが、MBC-500Cなので、2009年前購入のものですが、現行でも販売されているようです。