2012年に家を建てたのですが、その時に、「家の中で巻藁が引けるようにしたい」というのが目標でした。そこから、設計をいろいろ考えて、玄関に自宅巻藁場を作りました。今回は巻藁場にまつわる話の第6弾です。巻藁で漫然と引くのではなく、的を意識して引くための工夫です。
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自宅巻藁場物語② DIY編
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自宅巻藁場物語④ 巻藁台の扉編
自宅巻藁場物語⑤ 弓置き場の扉編
自宅巻藁場物語⑥ 巻藁に的の写真を貼り付ける
自宅巻藁場物語⑦ 弓座を取り付ける
自宅巻藁場物語⑧弓立て、弦かけ、弦ひっかけ棒
自宅巻藁場物語⑨ 弓の強さを量る機械の取り付け
巻藁でも的の狙いを意識したい
さて、巻藁は30~40cmくらいの丸い大きな標的に対して放つので、外れることもないし、的中を意識しないで引くので、準備運動や射型の確認、修正に適しています。一方で、巻藁だと上手く引ける、上手く離れるのに、的前ではできない、というのも良く聞きます。また、的をしっかり狙って離れる習慣がないと、ついつい的前でも狙いがおろそかになってしまいます。巻藁でも的をねらう習慣をつけるために、よく模擬的な的を用意しておくことがあります。矢があたっても危なくないように、チョークを巻藁に指すというのが、昔からある方法でしょうか。ペットボトルの蓋は危ないのでやめましょう。
模擬的の大きさは何cmにすると的前と同じに見える?高さはどれくらい?
ただ、いつもチョークで疑問に感じていることがありました。なんとなく実際に矢摺り籐に見える的と大きさが違うこと、また、その的を狙うことで、矢の水平があっているかどうかわからないということでした。特に背の高さが違う人が引けば当然水平は変わって来ます。普段の引いている矢の上下の向きは大事です。巻藁でずっと水流れ(下向き)で引いてしまうと、その感覚をひきずって、的前、試合でも下向きに引いてしまい、下へ外してしまう可能性あります。模擬的の大きさと高さがあっていることは重要です。
どうしたら計算できるか
高校で数学教えている先生が同じ道場で練習されているので聞いたのですが、「それは相似だから、計算したら簡単です」と言われました。ただ、実際には28mの的が2m先の巻藁上にあって、地面から目の高さを計算して…、となると、結構大変です(してないのでわかりませんが)。そこで、私は、愛用しているグーグルスケッチアップ(現在はSkechUpMake2017)で書いてみることにしました。
自分の身長が168cmなので、靴を履いて、足踏みをしての目の高さを150cmとします。2m先に垂直の線を引いて(的は後から足した雰囲気だけで、無くても測れます)28m先に36cmの的を設定します。
的の方です。9cm上げて36cm的を設定、その上端と下端を目の位置に向かって線を引きます。
そうして、2mの位置から垂直に引いた線の交点で的の大きさを測ります。
交点をアップして計測すると25.7mmと出ました。約2.5cmであることがわかります。
そして、その的の上端と地面の高さを測ると142.5cmと出ました。
巻藁に設定する的の大きさは、2.5cm、的の高さは142.5cmということがわかりました。
雰囲気も大切です。写真で的と安土を印刷します。
巻藁練習の問題点は、やはり、的前と雰囲気が違う、ということがあります。チョークの的では、やはり的前を引いている気にはなりません。自分は試合で緊張する方なので、できるだけ本番をイメージして引きたいです。
なので、雰囲気が出るように的と安土の写真を大きめに印刷します。縮尺は的が2.5cmになれば良く、目の高さから撮った写真を使えば合うはずです。
実際に試合で引く、いろんな道場のパターンを作ってみようと思います。100均一で買ったボードに大きく印刷した写真を貼ろうと思います。左はすでに作ってあるものです。
A4用紙4枚に写真をポスター印刷したものを、縁を切って、裏に紙をあてて、つなぎ合わせている写真です。写真をワード上で拡大縮小繰り返して、ポスター印刷して、ちょうど的が2.5cmになるように調整します。実際は本印刷まで白黒で印刷しますが、結構調整は難しくて、試し印刷は何回もしてます。
貼り合わせ完了です。これをボードに貼ります。
裏をテープのりでいっぱい貼っています。
巻藁は、ねらった模擬的より、前上に刺さるので、そこに穴を開けます。穴を開けて完成です。
出来上がりました。試合をイメージしたいので、いくつか実際に試合に出場する道場のパターンを作成しています。試合の時に、こっそり(でもないけど)写真を撮っておきました。
印刷した写真を巻藁に取り付ける
実際にこんな風に写真を貼ったボードを取り付けて練習しています
固定は、竹串に竹串を短く折った棒を十字にして、余った弦で結んでホットボンドで固定した串を作って、巻藁に挿して固定しています。なので、結構位置は自由に変えられます。
巻藁台のところに、印をつけて、外してもまた同じところに付けれるようにしています。(背の違う他の人が使うときは外しています)。
これで練習すると、実際に矢摺り籐に見える的が、的前とほぼ同じ大きさで見えますので、かなり的を意識した練習ができます。この的をいつものねらいで狙うと、矢の水平もほぼ的と同じで引けています。個人的には結構大事な事だと思っていて、こだわりの工夫です。
こんな風に矢が刺さります。
数学の先生に、相似で計算を勧められましたが、アプリを使って少しズルして計算しましたが、かなり良い感じで使えています。写真印刷も手間はかかりますが、良いイメージトレーニングになるので、気にいっています。よく試合に行く道場の写真は、大前バージョンも作っています(笑)
自宅巻藁場、着々と装備が充実していきます。次は弓座の話です。
すみません。ちょっと間違いました…。(追記)
上までの記事の大きさ高さで、もう4,5年引いていると思うのですが、今回ブログにアップしたのと、娘が試合が近いというので、娘の目の高さを測り直したら、自分の目の高さは156cmだったのと、的までの距離が2000ではなくて1800だったことに気づきました。偉そうに書いていたので恥ずかしい…。
測り直すと的の大きさは23.1mmでした…。でもこれは目の高さが違っても一緒ですね。それから、的の上端が私は1488mmで、娘1376mmでした。ウーン、巻藁で6cm今まで間違っていたと思うと結構違っていたかもしれませんね。物語③で引いている動画がありますが、気持ち下を狙っているかもしれません。まあ去年の本番は前と後ろに外したので狙いは関係なかったかもしれませんが。(2019/2/2追記)
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