弓を持っての飛行機や新幹線での移動は大変ですね。今回はそんな時のお話です。
飛行機での移動のポイントや工夫
先日九州に飛行機で行ったので、弓を預けたりした経過を紹介します。
飛行機での弓の移動は、慣れていないと心配です。
私も、あまり経験がないので、行く前に飛行機で移動の多い先生に伺っておきました。
・弓は別に預かってくれて、着いたらベルトコンベアーではなく手渡しで出てくる。
・免責の書類にサインさせられる。
・たまに、地方便などで飛行機が小さいと、乗らないといわれ断れる(た)ことがあるので、事前に長さ的に乗るか聞いておく方が良い。
というアドバイスをもらいました。
同僚の若手にも伝えておきましたが、かれらはカーボンの弓なので、3人で来るので、一緒に梱包すればまあそんなに心配はないでしょう。
竹弓の注意点としては
・関板の部分が弱いので、補強をつけておく
・できれば2張以上で一緒に結わえば比較的安心
という感じでしょうか。
関板の保護用のものは何種類か市販されていますね。
関板 まもる君
私は守護芯を持っていますが、今はあまり検索に引っかからないので廃盤かもしれません。
後半にもっとすごいカバーを持っておられる方に遭遇しましたので、後で紹介します。
今回は3張で持って行ったので守護神は使っていません。
2張以上で一緒に結わえば比較的安心というのは、過去に遠方の師範のところに練習に行くのに、地元の弓具店から師範の家の近くの弓具店に送ってもらうのを頼んだら、3張ならこのままで大丈夫ですね、といわれ、特に上下の保護なく送って頂いて問題なかったので、大丈夫だと思います。
なんとなく17-18kgくらいの弓2張くらいだと不安がありますが、さすがに20-21kgの弓も入って3張で結わうと簡単には衝撃には負けそうにない感じになります。三本の矢ならず、三本の弓ですね。
今回の九州遠征の実際 預ける時
先生にアドバイスを頂いたので、飛行機を取った時に一応航空会社に乗るか聞いておきました。「250cmサイズの貨物室なので乗ると思いますが、先にたくさん荷物が乗っていたりして乗らないこともあるかもしれません」と言われました。
なんとなく預けるのに時間がかかるかと思ったのと、先日の問い合わせの言葉が気になって、早めに預けないと、スペースがなくなるのかなと思い、7時の飛行機ですが、開港と同時に預けに行きました。
今回弓は3張で、マジックバンドで多めに固定したので、上下の保護は付けませんでした。1張だけ裏反りがあまりないので、反りが合わず、ちょっと合わせるのが難しかったのですが、上下は隙間がないように結わいました。試合には2張で良かったのですが、弓師の先生を訪ねる予定だったので3張持って行きました。
あと、矢筒は、先日から何回か記事に登場する
箆だけのものを持っていく必要があったので、紙筒を矢筒に無理やり結わいました。
これが、免責の書類ですね。ここにサインを求められます。
行きのときは、特に何も聞かれず、そのまま預かってくれました。
テープ巻いていいですが?と聞かれたので、良いですと答えましたが、受け取るときこんな感じでした。
まあ養生テープなので問題なかったのと、この
弓袋も自作ながら古くなってきたので気にしませんでした。
ただ、矢筒のセキュリティのシールが皮のところに貼ってあったのですが、はがすとネチャネチャが残って不快でした。セキュリティのシールは、プラスチックの部品に貼ってもらうのが良いと思います。
尚、帰りは私以外に先に弓を預けた方がおられたようで
「梱包しますか」と聞かれましたが、
弓袋自作のところでも紹介していますが、私の弓袋はキルティングでできているので、それが、各々の弓に巻かれているので、汚れは気になりますが、衝撃面では大丈夫と思いお断りしました。行きはそのままだったし。
帰りにその梱包を頼まれた方は、受け取るときにお見掛けしましたが、1張だけで関板保護もされていなかったので、それなら梱包はありかなと思いました。
矢筒も「梱包しますか」と聞かれましたが、そちらもお断りしました。先に預けた方は、矢筒も梱包されていましたが、矢筒はさすがに不要かも、と思いました。先に触れたようにシールの粘着が嫌な方は事前にビニールでカバーされると良いかもしれません。
ちなみにこれは帰りの時の免責のサインです。行きはチェック漏れてましたね。
今回の九州遠征の実際 受け取る時
事前に先生に聞いていた通り、ベルトコンベアとは別のドアから持って来てくれます。
少し奥に映っているドアから持ってこられました。(一瞬なので写真を撮ろうと思っていないと撮れない…)
釣り竿や、楽器などはこういった扱いで受け取られていると思いますので、それと同じですね。行きは、弓ではないなにか長いものを預けた方の荷物と一緒に出てきました。
再掲ですが取り扱い注意のシールを貼ってくれるので良いですね。養生テープ直張りですが…。これが嫌な方は弓もビニールで保護して預けるのも良いと思います。
矢筒は、行きは、こんな感じにコンテナに乗ってきました。帰りは、直にベルトコンベアで運ばれていましたが…。
開場で、立派なケースに入れている先生に出会いました。
開場では、こんな弓のケースに入れている先生に出会いました。
香港のメーカー製だそうです。
海外で弓をされている方の方が、弓の移動に苦労されているようですね。こういったケースは海外で作られているそうです。
ただ、これは、上下がハードカバーで、真ん中はソフトになっています。なので、関板保護をするのとあまり変わらないとのことです。
ただ、これだけしっかりしたカバーなら、中にプラ板などで、自作してハードケース風に加工したら結構いけるんじゃないかな、とDIY魂が沸き立ちましたが、まあそれはまたいつか別の機会に。
香港のメーカーさんです。日本語の紹介ページもありました。
実際の弓巻きの商品ページもありました。
香港の弓具製作メーカー「Padica」のご紹介 (弓道ジャーナル)
国内の移動は新幹線や電車が多いですね。
新幹線での移動のときは、
車両の一番後方を取ります。エクスプレスカード利用者なので自分で選んで後方が取れます。
いくつか注意点があって
・伸び弓は3列シート側が良い。2列側だと微妙(はみ出そうになる)。
・床はすべるので、滑りにくい石突か、滑り止めシート持参が良い
・弓と矢筒を結わうマジックテープで、テーブルにくくり付ける。
(私は普段弓と矢筒は結わわないのですが、この時には使います。1セットではテーブルに固定しきれない時があり、2セットある方が良いです。矢筒も弓と別にテーブルに固定するので、マジックテープは多ければ便利(私はかけ袋にもいれているので3セットある))
・大きなスーツケースに先を越されてしまうことがある。
・東北新幹線はせまい
以上のようなことに注意しながら、運んでいます。
すいていたら網棚(新幹線は網じゃないけど)でも良いのですが、他の方の荷物があると気を使いますね。
近鉄特急は3列シートではないので、伸び弓だと、普通に立てかけると本弭がはみ出るので、壁から少し離してて立てかけて固定しています。
以外と面倒なのが夜行バス
かつて、夜行バスでも移動したことがありますが、こちらは面倒です。
貨物室に入れられれば良いのですが、貨物室の形状や大きさが様々なことがあります。
長さが入らなくて、断られて中に持ち込んだこともあります。ただ、その時は一張だったし、空いていたから良かったものの、混んでいる時や今回のように3張を中に持ち込むのはきついと思いました。
以上、長距離移動にまつわる自分なりの経験をご紹介させていただきました。
参考になれば幸いです。
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