【弓道】令和時代の弓の調整!? Photoshopを使った成りの確認

新弓の成りに悩む…

 新弓を今年の4月ころまで、半年近く張っていたのですが、弓師さんが調整してくださった最初の成りが、個人的には好みです。もちろん張り込みの間は形は大きく変わることなく過ごせました。
 ただ、過去に師範と私が使っていた弓とは、少し成りの雰囲気が違います。比べると感覚的には少し角ばっている感じがします。男っぽい感じです。
 もちろん作者が違うので、成りが違うのは当たり前なのですが、そうなると、張り込みが終わって弦を外すようになって、張り直したときに、あれ、こんな形だったかな?と悩みます。
 もともとのにべ弓は作者が同じなので、違う弓でも自分の記憶にある同じ形にしていけば、大きな間違いはない感じです。
 作者が違うと、新たに張った時に、はて、この弓は、こんなに下が狭かっただろうか、胴が抜けているのではないだろうか、等不安になります。自分の中で定まった型が無い感じです。
 

最初の成りと比べてみる

そこで、以前の成りの写真と、今の写真を比べてみました。
 
これは、以前の写真の上に、今の写真を切り取って貼り付けしています(分かりやすいように黒い縁をいれています)
やっぱり、最初の形の方が美しい…。
省略していますが、ペーストした方の画像の透明度を調整して、弓の大きさが背景のものと同じになるようにペースト後の画像の大きさを末弭と本弭を合うように微調整して、角度も弦が重なるように合わせています(実はこの作業はかなり細かい作業になります)。
 
写真を貼り付けて
透明度を下げて
重ねます(弓のサイズは事前に調整しています)
弦と末弭、本弭が合うようにします。
 
透明度を50%くらいに設定すると、透けて見えるようになるので、二つの画像を重ねて、成りの違いを比べます。
比較してみると、ちょっと下が狭くなっています。
 
 
 
わずかな違いですが、それを加味して下の成りを押してみると、そうそう、最初はこの形だった、思い出すことができ安心できました。腰のあたりで本弭をもって見た時に、ちょっと下がせまいと思ったのですが自信が無く、この方法で確認して自信が持てました。
 
 以前はこの成りを残すための写真を撮る位置が微妙に違ったので、厳密には違う部分もありますが、成りを比較するには支障ないレベルと思っています。最近は、同じ椅子に立って、同じ高さから撮るようにしています。
 あと、銘を録るのを忘れると、これは、どれだったかな、となるので、銘も一緒に撮っておきます。
 
 昔から、先生が大きな紙に成りを写し取っていたのを聞いていたのですが、師範はあまりそういうことをされていなかったので、あまり自分もしていませんでした。おそらく、されていたのですが、私が弟子入りしたころには、すでに師範は50年くらいのキャリアがあったので、もうされなくても良かった感じです。
 
 永野一萃先生のホームページでも、「弓型を紙に写す」事が推奨されています。
 
 
 私は紙には写していなかったのですが、今回、写真をとっておいて良かったと思いました。
 また、以前の形と比較するのは、紙に写して書くより、写真の方が手軽に出来るので、良かったです。また、どこが違うかよく分かります。令和時代の弓の調整、という感じでしょうか。
 
 入木具合については、写真に一応残しているのですが、こちらはやはり頭で記憶している感じですね。写真にも撮っていますが、ちょっとした撮る位置でどうにでも弦の位置が変わるので、写真に残すのが難しいです。
 今の弓は、場所によって、入木具合が最初と違ってきているので、微調整しています。
 どうも、姫反りのところばっかり強く入木になります…。調整が難しいです。
 
 この文章を下書きして、2か月くらい経って今回、記事をアップしたのですが、結局のところ、写真は撮り続けていますが、Photoshopで成りを比較するのは最初だけでした。なぜなら、どことどこを押すと最初の形になるか、だいたい覚えてしまったからです。腰のあたりで本弭を持った状態でのこの弓の成りを、ある程度覚えてしまったので、そこまでしなくても良くなりました。こうやって、紙に写したりしなくなっていくのかなあと思いました。写真は撮るだけで簡単なので、定期的に写真を撮るのは続けています。
 
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